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エンタシスと地震の相関関係。

建築物の柱は両端2つの質点を有するが、柱の重量を考慮しなければ柱の中央部に両端の2倍の「力」が掛る。

その理由は、1トンの荷重を支えるには、床からも位相が正反対の1トンの荷重が掛る事になる。

これを吊り橋に置き換えて考えると、吊り橋構造物は橋側からも地表側からも同じ重さを引っ張り合う事になる。

つまり位相が正反対なので、重さは打ち消し合いゼロになる、しかし「力」は2倍になる。

所謂、「重さ」は外へ外へ、「力」は内に内に、これが宇宙の理である。

以上が「力」の作用反作用の法則であり、ここから古代の柱の様式であるエンタシスが発明された。

例えば、柱の両端の円周を1メートルとすれば、柱の中央部の円周を√2メートルにすると、断面積は両端の約2倍になる。

※実際には柱の重量を加味するので数値は変化する※

この中央部からから柱の両端へテーパーを付ければ、この柱の全ての地点で全く等しい「応力」が生じる事になる。

つまり、それぞれの柱が同じ材質であれば、理論上この様式の構造物は経年変化による歪みや傾きは生じない事になる。

しかも円柱で、丸みを帯びたテーパーを付ける事によって「力」を均等に分散させる。

即ち、エンタシスは視覚上に由来するのではなく、完璧な物理であり古代の人々の知恵には感服せざるを得ない。

さて、

東南海沖を流れる黒潮の蛇行であるが、「力」の特性から考えると、蛇行中心部の海底地下に「偏在する重さ」の運動エネルギーが発生しているはずである。

当該フィリピン海プレートは南西方向から日本列島に向かっており、プレートの北東方面の縁が他のプレートと衝突し、その一部の「重さ」が集まった所が蛇行中心部の海底地下である。

この「重さ」が物質と一体となって「力」を生み出し、海底地下の歪、海洋の渦、大気層の低気圧、更に電離層の擾乱、と「重さ」は外へ外へと向かう。

ここから黒潮蛇行の渦の変化を読み解く事になるが、位置の推移、規模の消長、である。

日本列島に近づくのか遠ざかるのか、あるい停滞したままなのか、はたまた伊豆諸島に向かうのか。

そして局地的に見れば、プレートの縁の列島各地に異変異常は生じているのか。

次稿では、黒潮の流れの原理、渦の仕組みと原理、蛇行の原因を探りたい。

 
2018/01/13 23:21
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